アルファロメオ ジュリエッタ・クアドリフォリオヴェルデ試乗。こいつは熱い熱いホットなアルファだ!!
こんにちは!ケントロピーゲです!
さてさて、間もなくマイナーチェンジする「アルファロメオ ジュリエッタ」ですが、アルファロメオオーナーながらそのようなことを全く知らず、マイナーチェンジ前の「ジュリエッタ」を試乗して参りましたのでレポートしたいと思います。
尚、試乗しましたのはジュリエッタ最上級グレード「クアドリフォリオヴェルデ」という舌を噛みそうな名前なのですが、タイピングも難しいし一発変換もしてくれないし(F7キーを押せば解決するのですが・・・)と色々面倒くさいので、今後は「クァドリフォリオヴェルデ=qv」とさせて頂きます。
しかし「車何乗っているの?」と聞かれて、「アルファロメオ ジュリエッタ qv(クァドリフォリオヴェルデ)だよ」と答えられても99パーセント以上の人が何言っているんだコイツ?と成りかねないネーミングですな。
まぁエンスーなら喜んで言いたがるネーミングでもあります。
ジュリエッタとは??
我が「アルファ147」の後継で、Cセグメントに属します。
(マイナーチェンジ後のフロントフェイス)
「Cセグメントとは何ぞや?」と聞かれますと一般的なファミリーカーのポジションでして、代表車種として「フォルクスワーゲン・ゴルフ」、国産車ですと「スバル・インプレッサ」「マツダ・アクセラ」、少しデカいのですが「トヨタ・プリウス」なんかもCセグメントに属し、庶民の足車としてライバルひしめくセグメントです。
ちなみに本場ヨーロッパでも一番見かけるのがこのCセグメントでありました。(旅行ではありますがヨーロッパには2回、通算して2か月ほどおりました)
エンジンは1.4Lのベースモデルと1.8Lのスポーツモデルの2種類。
ちなみにqvに使われておりますエンジンはアルファロメオのスポーツカー「4C」と共通のエンジン。
1742ccの排気量ながら241ps、30.6kg/mを絞り出す高出力エンジンとなっています。
我がアルファ147の後継車種と言うことで、我がアルファ147がぶっ壊れた際のマイカー候補として(勿論中古!ですが!!)、試乗にも力が入ります。
ここでは「アルファ147」「ジュリエッタqv」、そして「フォルクスワーゲン・ゴルフ」のスリーサイズをそれぞれ比べて見ることにします。
・147 4225×1730×1450
・ジュリエッタ 4350×1800×1460
・ゴルフ(現行) 4265×1800×1480
ジュリエッタは147と比べて一回り大きくなり、ゴルフは147とジュリエッタの間くらいのサイズ感でしょうか?
しかしジュリエッタもゴルフも横幅が1800mmと、一世代前のDセグメントサイズ。
日本の道路で使うにはかなり幅広になりました。
ジュリエッタと147を並べて撮ってみましたのでサイズ感を比べてみてください。
「まぁ、何も比べものにならない写真だこと」との感想は心の中にしまって頂くとしまして、シャープなデザインの「147」に対して、丸みのあるデザインが特徴的な「ジュリエッタ」
「147」と比べてかなり大きく感じるのは、70mm拡大された横幅と高さのあるボンネット、縦に伸びるライト周りのデザインによるものでしょうか?
しかし車高に関しては「ジュリエッタ」が10mm高いだけですので、その分Aピラーが寝ているのだと思います。
アルファロメオだけあってデザインを手抜きすることはないでしょうから、車全体が拡大しても車高が上がるのを出来る限り抑え、スポーティに見えるデザインに持って行ったのだと思います。
しかし実際に「ジュリエッタ」と「147」を比べて見ますと、全く似ていないデザインかと思いきや、後継車種だけありましてどことなく同じような雰囲気に見えてくるのが不思議なところですね。
試乗する!!
メインディッシュの試乗へと参ります。
東大阪にあります正規ディーラーを訪問したのですが、試乗車は「ベース」も「qv」もどちらもあります、とのこと。
さすが大阪でも最大級のアルファロメオ正規ディーラー!!
中古車目線で見ますとベースエンジン(1400cc)の「スプリント」や「スポルティーバ」「クラシコ」等はイタリア車らしく値落ちは中々のものなのですが、「qv」に関しましてはまだ中古車市場にはあまり流通しておらず、あまり旨みがないのも事実。(初期のMTモデルについては下降傾向。しかしtctモデルに拘るのであれば、現在では新車で購入し値引きを思いっきり頑張ってもらった方が満足度が高いと思われる)
そして私の個人的な好みで申し訳ないのですが、ジュリエッタのフロントマスク。
正面からみたら「コアラ」なこの顔。
何度見ても好きになれないのですよね。。
尻は最高にキュートなのですが、この「コアラ顔」だけは・・・
よって、もし次の車に「ジュリエッタ」を選ぶことがあるとすれば、顔は妥協してもエンジンは絶対に妥協しない!と心に決めていますので、試乗は勿論「qv」をお願いしたところであります。(現在の中古車相場ですと予算は完全オーバーですが、この車も5年後には激落ちしているだろうという希望的観測)
前回「ポルシェ マカンターボ」という1000万円越えの車を運転し、男として一皮剥けたのか、今回は何も緊張することなく「ジュリエッタ」のシートポジションに腰を下ろします。
さすがは現行の車。
147とは比べものにならない程の質感を感じさせるインパネ周りです。
難癖をつけるとすれば、プラスチック感が目につくなーと言ったところ。
まぁ、安っぽく「木目調」「カーボン調」にされた方が興ざめなのですが、もう少し上手に処理をするか素材を工夫してほしいなぁ、とは感じました。
そして意外だったのはシートポジションが結構高めなところ。
勿論一般的な車よりは低いのですが、我がアルファ147よりも若干ではありますが高めに感じました。
「qv」というグレードを選ぶ方は恐らく走りにも拘りを持っている方。
「もう少しシートポジションを低くしたい!」と不満がでるかもしれませんね。。
さて、鍵穴にキーを差し込みグぃっと捻りますと、1742cc.241psのエンジンが目覚めます。
さすがに高性能車だけあって中々迫力のある音なのですが、車好きの私的には決して不快な音では無く、むしろこれからの気持ちの良いドライブを約束してくれる、とても心地良い音に感じました。
直噴ターボエンジンだけありまして澄んだ音と言うよりは「ガァォーーーーン」と言った野太い重低音が聞こえる感じです。
さてアイドリングもそこそこに、アルファTCT(ダブルクラッチシステム)をDレンジに持っていくのですが、このシフトの感触が何ともフニャフニャ。
シフトの感触って私にはとても大事でして、「ゴツッ・ゴツッ」っと手ごたえのある感触が好みだったりするのですが、ジュリエッタのシフトは何とも頼りのない手ごたえ。
まぁ先代のアルファ147のミッション、「セレスピード」のシフトも頼りない感触だったりしますので、ここらへんはアルファロメオの伝統だったりするのかもしれません。
尚、試乗コースは30キロ程度で流れている住宅道路と70キロ程度で流れている環状道路。
エンジン性能については「qv」の名は伊達ではなく、周りの流れについていくなど朝飯前。
前車がいないことを確認したうえで、アクセルを深めに踏み込みますと「恐怖を感じる爆発的な加速」まではいきませんが、重厚な排気音を聴かせながら気持ちの良いな加速をしてくれます。
ただこれは「アルファDNAシステム」が「D(Dynamic)」になっている時のみ!!
「DNA」とは何ぞや?と言われますと、簡単に言えばエンジンの特性を「スポーツモード」「エコモード」に変えれるスイッチな訳なのですが、試乗の前半はこのスイッチが「N(Natural)=エコモード」だったのですね。
これがベンツでしたら「お上品にエンジンが制御されてて、さすがおベンツですわね」となるのですが、「こんな回らないエンジン、アルファロメオじゃねー!」とアルファロメオではこれが許されないのが悲しいところ。
アクセルを踏んでも車が全然前に進まず、本当に241psあるのか?と疑ってしまったほど。
それはもうカッタルイことカッタルイこと。
しかし、アルファ乗りの皆様ご安心を。
「N」から「D」にした途端、車はアルファロメオになりますので。
上まで滑らかに回りきるエンジン、アクセルレスポンスに機敏に反応する官能的なエンジンがそこにはあります。アルファ147乗りが言っていますので間違いないっす。
ですので普段奥様がお乗りになるときは「N」で大人しく走って頂き、オーナー様が乗るときには「D」にしてアルファロメオらしく走って頂くのがよろしいか、と。
アルファTCT(ミッション)もかなりお利口でして、信号待ちなどを利用して低速での加減速・一旦停止してのアクセルの微妙な操作を試みたのですが、トルコンAT並みに滑らかに制御されており、ストップアンドゴーの多い日本の道でも十分扱いやすいことと思います。
ただパドルシフトがアルファ147と比べてかなり小さくなっており、積極的にギアを変えたい方からしたら残念なところかもしれません。(エンジンブレーキの利きがあまり良くなかったのも残念なところ)
買いか??
コミコミ500万円前後になる「ジュリエッタqv」(マイナーチェンジ後は名前が「ジュリエッタ ヴェローチェ」と変わる)
今後アルファロメオはプレミアムブランドに移行していくらしいのですが、その中の「qvモデル(AMGやM・RSに相当)」がこの価格で手に入るというのは非常にお買い得でしょう。
しかしモデルチェンジ後は同じ車でありながら最上級グレードの「qv」から中間グレードの「ヴェローチェ」に格下げされる訳ですから、アルファロメオ自体もこの「ジュリエッタ」という車の扱いに苦慮しているのかもしれません。(マイナーチェンジ後はジュリエッタにqvが設定されない。今後qvモデルは500ps前後のモンスターマシンに限定される予定)
個人的にこの車に500万円を出すのは、「う~ん・・・」といったところでしょうか。
勿論気に入った方は買えば良いですし、買った方を否定することもありません。
ただアルファロメオが惰性的に売っている「ジュリエッタ」に500万円払うならば、私ならDセグメントにはなりますが、間もなく上陸するであろう「ジュリア」に期待してしまう訳です。
現代風の良い車であるのは間違いないのですが、「買いか?」と聞かれれば「今は待ちの時期!!」と私は答えたいと思います。
というのはあくまで「新車」のお話!!
これが中古車になればかなり「お・い・し・い」
1400ccのベースで十分だよ、という方はコミコミ150万円~200万円程度で良い車が選べます!
イタリア車特有の故障もほとんど聞きませんので、国産車的なのりで十分付き合える車だと思いますよ!!
私も今回試乗した「qv」が200万円程度に落ちてきましたら、積極的に狙いたい車でもあります!!
長々とお付き合いくださりありがとうございました。
それではまた次回!!